ストレスチェック法案とは
平成27年12月1日から、いわゆるストレスチェック法案が施行されました。
「ストレスチェック法」という法律が創設されたというわけではなく、労働安全衛生法の一部が改正され、その中でストレスチェック(労働者の心理的な負担の程度を把握するための検査)制度が設けられたということになります(労働安全衛生法第66条の10)。
ストレスチェック法案の目的について、メンタルヘルスを抱えた労働者の発見にあると誤解されている企業がいらっしゃいますが、そのような理解は誤りです。
ストレスチェック法案の目的は、メンタルヘルス不調を未然に防止する段階である一次予防の強化にあります。
そして、そのために労働者自身に自らのストレス状況について気付きを促す一方で、検査結果についての集団ごとの集計・分析を通じて職場環境の改善を図ることが期待されています。
以上の目的を達成するべく、ストレスチェック制度は以下の流れで実施されます。
①ストレスチェックの実施
②ストレスチェックの結果についての労働者に対する通知
③結果通知を受けた労働者からの面接指導の申出
④面接指導の結果に基づく医師の意見の聴取
⑤医師の意見を勘案した就業上の措置の実施
⑥集団ごとの集計・分析及び全体の評価
次回以降、ストレスチェック制度の各段階における対応ポイントを御説明させていただきます。