クレーム対策についてのスタッフ教育の重要性

当事務所では、悪質クレーマー(本コラムでは「悪質クレーマー」について、自らの主張に法的根拠がないことがわかっていながら、または自らが明らかに過剰・過大な請求をしているとわかっていながら、企業に対して不当な請求を繰り返す者をいうと定義します)の執拗な不当要求に困った企業からその対応についてご依頼を受けることがあります。

御依頼を受け、まずは当該悪質クレーマーに対して弁護士名で警告書等の内容証明を送付します。

そうすると、それだけで解決してしまう(というか、返事すらない)ことがほとんどです。

これは、悪質クレーマーとしても自らの主張の不当性を十分わかっているため、企業が弁護士に依頼して正面から対応するとわかった以上、それ以上の不当要求は無意味だと悟るためであると思われます。

しかし、弁護士費用等を考慮すると、企業として悪質クレーマーに不当要求を受ける度に弁護士に対応を依頼するというわけにはいきません。

また、お客様から何かしらのクレームがある度に弁護士に対応を丸投げすることが当然の企業文化になってしまうと、本来迅速に対応するべき正当なクレームまで弁護士が慎重に対応することとなり、結果として企業にとって重要な顧客の喪失を招きかねません。

そのため、クレーム対応の最後の砦として直ちに弁護士に依頼できる環境を整えつつ、常に現場でお客様と対応しているスタッフ全員が正しいクレーム対応ができるように体制を整えることが肝要です。

特に、初動として正当なクレームと悪質クレーマーの見極めはスタッフ全員が共有するべき重要なスキルであるといえます。